虫歯や歯周病に次ぐ「第3の歯の疾患」として、近年メディアなどでも問題視されている「酸蝕歯(さんしょくし)」をご存知でしょうか?
実はこれ、お仕事中のリフレッシュや、健康・美容のために良かれと思って続けている習慣が原因で、知らず知らずのうちに歯が溶けてしまう症状です。今回は、この酸蝕歯の詳しい原因と、今すぐできる予防法について解説します!
1. 健康や美容に気をつかう人ほど要注意!?酸蝕歯の正体
酸蝕歯とは、酸性の飲食物などによって歯の表面(エナメル質)が化学反応で溶けてしまい、薄くなったり軟らかくなったりする症状のことです。さらに進行すると、内側の象牙質がむき出しになり、歯がしみたり、もろくなって欠けたりすることもあります。
ある調査によると、15〜89歳の男女のうち「4人に1人が酸蝕歯」だったというデータもあり、決して他人事ではない身近なトラブルです。
厄介なのは、虫歯のように「歯垢(しこう)が溜まりやすい局所」だけでなく、酸にさらされる歯全体が広範囲に溶けてしまうため、より深刻になりやすいという点です。
こんな飲食物・習慣に心当たりはありませんか?
- 美容のために: 黒酢の原液を毎日飲む、グレープフルーツなどのかんきつ類を毎日のように食べる
- リフレッシュ・水分補給に: ワイン、炭酸飲料、栄養ドリンク、スポーツドリンクをよく飲む
- 食事の好みに: ドレッシングや酢の物を頻繁に摂取する
- 体調によるもの: 逆流性食道炎や嘔吐などによる「胃酸」の逆流
口の中のpH(ペーハー)値が5.5以下になると歯が溶け始めると言われており、上記のような酸性度の高い飲食物に長い時間、または繰り返し触れていると、唾液の中和作用が追いつかなくなってしまいます。ただし、日本人は胃酸の弱い人が多く、胃酸をサポートする目的で、酢などの酸をとることで消化不良を改善することには一定の意味があります。
2. 歯を酸から守る!今日からできる予防法
大切な歯を酸蝕から守るためには、「歯を酸に長時間さらさないこと」が何より重要です。日々の生活の中で、以下のポイントを意識してみましょう。
① 食べ方・飲み方の工夫
- 「だらだら食べ」「ちびちび飲み」はNG: お口の中が酸性の状態が長く続いてしまいます。
- ストローを使う: 酸性の飲み物を飲むときは、なるべくストローを使うと歯への接触を減らせます。
② 飲食後のケア
- ガムを噛む: 唾液がたくさん分泌され、酸を中和してくれます。
- 水やお茶ですすぐ: 飲食後や胃酸の逆流があった後は、すぐに口をすすぐだけでも酸を洗い流す効果があります。
- 「重曹水」でのうがい: コップ1杯の水に小さじ1杯の重曹をよく溶かしたものでブクブクうがいをするのも、弱アルカリ性の力で酸を中和できるため非常に有効です。※食事すぐの場合は、重曹水を飲み込まないようにしましょう。胃酸でたんぱく質などを消化しようとしている時に、重曹というアルカリ物質で胃酸を中和させてしまうからです。口の中でのブクブクだけにとどめましょう。
③ 歯磨きのタイミングに注意
酸性のものを飲食した直後は、歯の表面が軟らかくなっています。そのため、飲食後30分ほど待ってから優しく丁寧に磨くのが望ましいとされています(30分ほど経つと、唾液の力でエナメル質が修復されてきます)。
※ただし、虫歯のリスクの方が高い方は食後すぐに磨いて構いません。歯ブラシは軟らかいものを選ぶのがよいです。
3. 身体の入り口である「お口の健康」もコンディショニングの第一歩
私たちの健康な身体は、日々の食事を正しく噛み締め、栄養を吸収することから始まります。歯の健康を守ることは、全身のコンディショニング(調子を整えること)において非常に重要な土台です。
当院では、骨格や神経のバランスを整えるカイロプラクティックを通じて、皆様が本来持っている健やかな身体づくりをサポートしています。日々のちょっとした習慣を見直し、不調の出にくい「強い身体」を一緒に目指していきましょう。
お身体の慢性的なコリや痛み、なんとなくスッキリしない不調などでお悩みの方は、ぜひお気軽に広陵コンディショニングへご相談ください。当院は、歯科クリニックとの提携があります。また、定期的な歯科への出張施術も行っています。

写真は、かみ合わせ研究所の東谷先生(歯科医)に歯科領域の専門的なお話を伺ったときのもの(2017年)