五十肩は、今どのステージ(病期)にいるかによって、やっていいこと・悪いことが明確に分かれます。痛みが引かないからと焦って無理に動かすと、かえって悪化させてしまうため注意が必要です。
五十肩は、今どのステージ(病期)にいるかによって、やっていいこと・悪いことが明確に分かれます。痛みが引かないからと焦って無理に動かすと、かえって悪化させてしまうため注意が必要です。
① 炎症期(Freezing Phase)
【期間の目安】 約2週間〜3ヶ月(長いケースでは約5ヶ月)
- 肩の状態: 痛みは増加傾向(↗︎)、可動域は低下傾向(↘︎)。強い安静時痛や夜間痛があります。
- 適切なアプローチ: 【徹底的な疼痛管理】が最優先。無理な関節可動域訓練は絶対にNGです(生体の防御反応のため)。痛みのない範囲での日常動作や、胸郭・肩甲帯の連動(深呼吸運動)を行います。
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炎症期が長引く主な要因以下のようなケースでは、炎症期が3ヶ月以上と長引く傾向があります。
- 初期に無理に動かしてしまった: 痛みを我慢してストレッチや無理な負荷をかけると、滑動機構や関節包の炎症がさらに悪化して期間が延びてしまいます。
- 糖尿病などの持病がある: 糖尿病や甲状腺疾患を患っている方は、五十肩の炎症が強く出やすく、治癒までに時間がかかる(難治性になりやすい)ことが分かっています。
② 拘縮期(Frozen Phase)
【期間の目安】 約3ヶ月〜9ヶ月
- 肩の状態: 痛みは減少傾向(↘︎)、可動域は低下(↘︎)。関節の癒着が進み、動かしにくさが目立ちます。
- 適切なアプローチ: 【積極的な手技・理学療法】の時期。炎症が落ち着き、本格的な拘縮(固まり)を取り除くフェーズです。ここで適切な施術を加えることで、回復を劇的に早められます。
③ 寛解期(Thawing Phase)
【期間の目安】 約3ヶ月〜6ヶ月
- 肩の状態: 痛み・可動域ともに徐々に改善(➔)。本来の動かしやすさを取り戻していきます。
- 適切なアプローチ: 【可動域の完全回復と再発予防】。残った運動時痛を完全に消失させ、本来の肩の連動性を取り戻すための積極的なリハビリや手技施術を行います。
最も重要なのは「炎症期の疼痛管理」と「病院との連携」
五十肩の治療で最も重要なのは、何よりも痛みのコントロール(疼痛管理)です。痛みがしっかり管理できれば、可動域は自然と回復しやすくなり、その後の手技療法にも体が良く反応してくれます。
特に痛みが強い急性期(炎症期)において、唯一かつ最も効果的な医療処置は、整形外科による「肩甲上腕関節内へのステロイド剤と局所麻酔剤の注射」です。(※夜間痛が完全に消失するまでの平均注射回数は4.7回というデータもあります)
当院では、病院での適切な消炎処置(注射など)の重要性をしっかりクライアントへご説明し、医療と連携しながら回復を目指します。
炎症期に「当院のカイロプラクティック」ができること
「痛みが強い時期は、肩を動かせないなら何もできないのでは?」と思われるかもしれません。しかし、こここそが当院の専門領域です。
炎症期に無理に肩関節を動かすのは禁忌ですが、肩関節以外の場所にアプローチすることで、炎症期そのものを短縮し、次の拘縮期・寛解期への移行をスムーズにさせることが可能です。
- 胸郭・肩甲帯・背骨(胸椎)へのアプローチ: 肩を全く動かさずに、骨盤を立たせ胸椎を伸展させる「深呼吸と連動した骨格調整」を行い、肩関節にかかる負担を物理的に減らします。
- 自律神経と内臓へのアプローチ: 強い痛みが続くと、交感神経が過剰に緊張して血管が収縮し、組織の修復が遅れてしまいます。神経系や内臓の負担をケアすることで、体が本来持つ「回復力」を底上げします。
遅々として進まない痛みに、施術者もクライアントも焦ってしまいがちな五十肩だからこそ、当院は病態を正確に把握し、「今、身体の中で何が起きているのか」「将来どう変わっていくのか」の展望をロジカルにお伝えします。見通しが立つからこそ、安心して施術に専念していただけます。
拘縮期や寛解期におけるカイロプラクティックによる施術方法などは、【肩痛:五十肩】シリーズのその他のその他のパートを参照してください。