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カイロプラクティックで出来る事と出来ない事の見極め

当院がHPやブログで「できないこと」も隠さずお伝えする理由

あるアメリカの美術教師は、生徒たちに絵の描き方を教える際、次のような言葉を遺したと言われています。
「手を描くとき、手を描いてはいけません。手の周りにある空間を描きなさい」

対象そのものを直接描こうとすると、どうしても「こうあるべきだ」という先入観や固定観念が邪魔をして、歪みが生じてしまいます。しかし、手を形作っている「周りの背景(空間)」に目を向け、その輪郭を丁寧に描写していくと、結果として驚くほどリアルな手が浮かび上がってくるというのです。これは、私たちの治療業界における情報発信、とりわけホームページ(HP)やブログのあり方にも全く同じことが言えます。

「良いことしか書かれていない」という業界の現状

整体院や治療院に限らず、世の中のあらゆる治療院のHPには、基本的に「良いこと」しか書かれていません。「何年来の痛みが一発で消えた」「どこに行っても治らなかったシビレが根本改善した」といった華々しい実績や、紆余曲折がありながらも最終的には劇的に良くなった方の施術例ばかりが並ぶものです。

ご多分に漏れず、当院のHPでもそういった傾向はあります。しかし、見る方の立場に立ってみれば、あまりに良いことばかりが書かれていると、「本当にどこまで信用してよいのだろうか?」「自分のような重症でも本当に治るのだろうか?」と、かえって不安や疑問を抱くのが自然だと思います。

できることと、できないことの境界線

人の身体は、これまでのブログでもお伝えしてきた通り「複雑系」です。筋肉、骨格、内臓、栄養状態、そして精神的なストレスなど、さまざまな要因が足し算のように積み重なって痛みが生まれています。そのため、すべての症状が魔法のように簡単に、あっさり治るわけではありません。本当に改善されたケースでは、当院の検査と施術が正しく行え、同時にクライアイントの方の生活習慣の改善などの努力もあいまって・・・という緻密な過程が存在するのです

だからこそ、当院のHPやブログが果たすべき本当の役割は、単なる成功事例の羅列ではないと考えています。大切なのは、当院が通常運転で確実にお手伝いできることと、ぎりぎり何とかお手伝い可能な事と、当院では対処できない/してはいけない事(徒手療法の範疇を超えること)のそれぞれの「境界線」を、きれいに描く事にあります。

施術の成果をアピールするだけでなく、その周りにある「一筋縄ではいかなかった事実」「まったく無理な事例」という境界線の描写が必要なのです。

「難しい施術になった例」も隠さず載せていく理由

当院のブログや事例紹介では、「こういう理由があって、非常に難しい施術になった」「完全な改善までにこれだけの期間と、患者様ご自身の生活習慣の徹底的な見直しが必要だった」という、一見するとマイナスに思えるようなリアルな事例も積極的に載せていきます。

なぜなら、その「難しさの理由」をお伝えすることこそが、同じように根深い不調に悩む方にとっての本当の判断材料になり、結果として当院を最も深く信頼していただける道だと信じているからです。

私たちは、白黒思考で「誰でも簡単に治ります」とは言いません。あなたの身体の複雑な背景にどこまでも誠実に向き合い、できることと難しいことを明確にしながら、一歩一歩着実に健やかな毎日への道筋を一緒に作っていきます。

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