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【腰痛①】最新研究と手技療法からみる腰痛の原因

10年以上前までは、「腰痛の原因は約8割が分からない。特定できるのは2割弱(画像検査などによる)」と言われていました。

実際、当時テレビ(NHK)などで腰痛の権威と言われていた整形外科の先生も、同じようなことを仰っていたのを覚えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、私たちカイロプラクターをはじめとする手技療法家(臨床家)は、真逆の感覚を持っていました。
「臨床的には、むしろ8割は原因が分かり、分かりづらいものが2割である」というのが、私の臨床現場の実感でした。

当時は、「仙腸関節(せんちょうかんせつ)が痛みの原因になる」とか「仙腸関節はわずかに動くものである」といった、私たち臨床家が現場で実感していた事実は、医学界からは華麗にスルーされていました。


2016年「山口スタディ」が証明した腰痛の真実

とは言え、どのような事であっても、真実はのちに明らかに入るものです。

それを裏付ける決定的な研究が、2016年に行われた「山口スタディ」でした。この研究によって、これまでの常識を覆す新たな見解が得られたのです。

  • 研究の初期段階:全体の21%が特異的な脊椎疾患による腰痛と診断され、残りの79%が「非特異的腰痛(原因不明)」とされた。
  • 詳細な診断の結果:その79%の患者について詳細な追跡診断を進めると、実に72%のケースで病因(原因)を特定することが可能であると判明。
  • 新たな結論:これにより、本当の意味で原因不明とされる非特異的腰痛の実際の割合は、わずか22%に過ぎないことが明らかになった。

■ 原因が特定された「非特異的腰痛」の内訳

詳細な診断によって特定された原因には、以下のような疾患が挙げられています。これらは「ブロック注射」を使用し、注射後に痛みが軽減するかどうかを確認する仕組みで部位が特定されました。

  • 椎間板性(ついかんばんせい)腰痛
  • 椎間関節性(ついかんかんせつせい)腰痛
  • 仙腸関節性(せんちょうかんせつせい)腰痛
  • 筋膜性(きんまくせい)腰痛

医療の常識が、やっと臨床の現場に追いついてきた

この研究により、ようやく医学的なデータが、私たち手技療法家の昔から現場で感じていた「臨床の感覚」に近づいてきました。しかし、私から言わせれば「まだまだ不十分」です。

なぜなら、現在の一般的な医学検査やアプローチには、以下のような重要な視点がまだ鑑別に入っていないからです。

  • 各種反射メカニズムによる筋弱化 ➡ 代償的な筋緊張 ➡ 痛みという負の連鎖
  • 上殿神経(SCN)の絞扼(こうやく)性神経障害をはじめとする、各種末梢神経絞扼障害

レントゲンやMRIといった画像検査だけに頼っていては、こうした「神経の通り道の圧迫(絞扼)」や「神経反応からの機能的な低下・・・筋肉の機能的弱化」などは見落とされてしまいます。

目の前のクライアントの不調に、解剖学・生理学的に向き合う

こういった一歩進んだ研究や事実は、いつも後から証明されるものです。
だからこそ、私たち手技療法家がすべきことはシンプルです。

医学のエビデンスを待ち続けるのではなく、今目の前にいるクライアントの痛みや不調を、生理学的に、解剖学的に深く考察すること。そして、カイロプラクティックをはじめとする徒手医学の知見と合わせて、多角的な視点から身体を診ていくことです。

どこに行っても「原因不明」「異常なし」と言われて悩んでいる方は、画像には写らない【神経と筋肉の機能的な異常】に原因があるかもしれません。あるいは、画像では写っているが病院では問題とされない1mm以下の関節の位置異常、あるいは関節の可動性の減少(反対に亢進)なども、痛みの原因となっていることが、最近の研究で分かってきました。
諦める前に、ぜひ一度当院にご相談ください。


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